街中の舗装路を走るのに、少し飽きていませんか?信号待ちもなく、同じ景色もなく、もっと自由に、もっとワイルドに走ってみたい。そんなアナタにこそ、知ってほしい世界があります。その名も「トライルランニング」。日本語で言うなら「山岳耐久レース」ですが、別に超人だけのスポーツじゃありません。要は、山道を走っちゃおうぜ! という、いたってシンプルで楽しげなアクティビティなのです。
今日は、この奥深きトライルランニングの世界に、ユーモアたっぷりにご案内します。
その一、装備は恋人よ。軽くても中身はしっかりと。
「走るのに、何がいるの?シューズだけでしょ?」と思ったアナタ、甘い!路面がアスファルトから土や石に変わるだけで、必要なものはガラリと変わります。装備は、あなたの安全を守る最良の相棒。荷物は最小限に、しかし中身は最大限にこだわりましょう。
* シューズ:運命の相手を見つけようこれが全ての基本です。普通のランニングシューズでは、滑って転び、足首を捻り、悲惨なことになります。トライルランニングシューズは、靴底のグリップが強力で、つま先部分が石から足を守るように補強されています。最初は少しきついかな?と思うくらいのフィット感が、下りで足が前に滑り込むのを防ぎます。お見合いのように、何足も試して、運命の一足を見つけ出してください。
* 給水システム:アナタの動くオアシス山の中に自販機はありません。給水は命綱。定番は、ハイドレーション(水筒)です。背中に背負うリュックに水袋(バッグ)を入れ、チューブを肩からさげて、走りながらチュチュっと水分補給。これがめちゃくちゃ便利!「リュックが邪魔」と思うかもしれませんが、すぐに体の一部になります。中に、スマホ、雨具、エナジージェルなどを詰め込めば、あなたはもう立派な山岳ランナーです。
* 軽量雨具:サバイバルの美学山の天気は、惚気ているカップルの機嫌より変わりやすい。晴れていても、絶対に 軽量の雨具(ウインドブレーカーやレインウェア)は持っていきましょう。これがあるかないかで、ちょっとした雨や気温の低下が、「爽やかなハプニング」になるか「生命の危機」になるかが決まります。折り畳めばこぶし大のサイズになるので、常にリュックの奥にしまっておきましょう。「使わなかったね」が、最高の成功です。
その二、コース選びのススメ:いきなり富士山には登るな
最初から過酷なコースに挑むのは、デート初日から世界一周の旅に誘うようなもの。無謀です。まずは、近所の里山や、整備されたハイキングコースから始めましょう。
* 初心者向け: 公園内の土の道や、起伏の少ない林道。目標は「歩かずに最後まで走りきる」ことです。
* 中級者向け: アップダウンがあるハイキングコース。登りは歩いても全然OK!「歩くのは恥ずかしい」という固定概念は、街中に置いてきましょう。山では、効率的に進むことが正義です。
* 上級者…その話はまた今度。 まずは、心地よい疲労感と、山頂からの景色というご褒美を味わうことから始めましょう。

トライルランニングは、ただ速く走る競技ではありません。山と対話するスポーツです。
* 登り: ひたすら歩け!「エコ歩き」を心がけましょう。息が上がりすぎない、会話ができる程度のペースで歩くのが、実は一番効率的で、長い距離を続けられます。大きな歩幅ではなく、小股でテンポよく。
* 下り: これが最大の楽しみ!とはいえ、最初は恐怖心との戦いです。コツは、視線を足元ではなく、数メートル先に置くこと。足元ばかり見ていると、全体のバランスが崩れ、かえって転びやすくなります。体はリラックスさせ、石や根っこを「トントン」と軽快に飛び越えるイメージ。まるで山の妖精(ややデブな)になった気分で。
* ペース配分: 最初は調子がいいからと飛ばしすぎないこと。山は、油断するとすぐに「膝が笑う」「エネルギー切れ」というサインを送ってきます。自分の体の声に耳を傾ける。これが、トライルランニングの最深のテクニックかもしれません。
その四、安全知識:あなたの冒険を、悲劇に変えないために
これが最も真剣に、そして何度でも繰り返し確認すべきことです。
1. 計画と連絡: どこを、どのルートで、何時間かけて走るか。必ず家族や友人に伝えておきましょう。スマホの地図アプリ(ヤマップなど)でルートを記録するのも必須です。「ちょっとそこまで」が、一番危険です。
2. 装備は常に携帯: 晴れていても、先ほど紹介した雨具、ヘッドライト(日没に備えて)、十分な水と食料は必ず持ち歩きましょう。
3. 落とし物は拾おう: ゴミはもちろん、もしエナジージェルの包装を落としてしまったら、必ず拾いましょう。山はみんなの大切な遊び場です。美しさを保つのは、私たちの役目です。
4. もしもの時の判断: 道に迷ったら、無理に進まず、引き返す勇気。これがプロの証。天候が急変したら、潔く下山する。レースや練習はまたできます。命は一つです。
さあ、山へ飛び出そう!
トライルランニングは、単なる運動ではなく、非日常への小さな冒険です。季節ごとに変わる山の表情、さわやかな風、木漏れ日、時々出会う動物たち…。全てが、日常のストレスを洗い流してくれます。
最初はゆっくりでいい。歩くところがあってもいい。自分なりのペースで、山と戯れる楽しさを味わってみてください。きっと、アスファルトの上だけでは感じられなかった、何かを見つけられるはずです。
それでは、よいラン(トレラン)を!
免責事項: 本記事は趣味の範囲での情報提供を目的としており、実際の行動における一切の責任を負いかねます。山に入る際は、ご自身の体力・技術レベルを十分に把握し、天候やコースの状況を確認した上で、自己責任で安全にお楽しみください。

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